子供の熱が続く・繰り返すときに|
考えられる原因と正しい対処法
- 子供の熱が上がったり
下がったりを
繰り返すのはなぜ? - 子供の熱の原因
- 子供の熱だけが4日以上続く
- 子供が熱を出した時の過ごし方
- 子供の熱が下がらない時は
すぐに受診した方が良い? - 子供の熱に関するよくある質問
子供の熱が上がったり下がったりを繰り返すのはなぜ?
体温は日中の時間帯によって変動し、朝は低く夕方に高くなることが一般的です。そのため、朝熱が下がっても病気が治ったとは限りません。風邪の場合、発熱はピーク後に徐々に下がります。子供は大人より高熱になりやすいため、高熱が必ずしも重症を意味するわけではありません。「感染症法」という法律上、37.5℃以上を「発熱」、38℃以上を「高熱」と定義しています。発熱が4日以上続く場合は注意が必要です。子供の発熱時には、体温の変化を『熱型表』に記録し、受診の際に持参することをお勧めします。1日3~4回(毎食前や眠前)体温を測定し記録していただけると助かります。
子供の熱の原因
子供はまだ成長途中で免疫が大人に比べて未熟なため、発熱しやすく、熱が3〜4日間続くことも珍しくありません。熱が4日以上続く場合は、単なる風邪の可能性もありますが、肺炎や中耳炎、川崎病などが原因である可能性も考慮する必要があります。子供の健康において、急な発熱は一般的な現象です。発熱は体が病原体に対抗しようとする自然な反応の1つでもあります。
発熱は病原体に対抗するための防衛反応
発熱は、体がウイルスや細菌などの病原体に対抗するための自然な防衛反応です。白血球は体温が上昇することでより効果的に働き、病原体を排除します。
風邪を引き起こすウイルスは低温で増殖しやすいため、必要以上に体温を下げることは推奨されません。ただし、高熱が続き、脱水や体力の消耗が心配される場合は、解熱剤や冷却方法を用いて体温を下げ、苦痛を和らげることが適切です。
熱が続く期間
発熱が3日以内に収まる場合は、一般的な風邪が原因である可能性が高いです。しかし、4日以上熱が続く場合は、風邪以外の原因があるかもしれないため、医療機関での診察が必要です。
高熱による脳への影響
40℃の高熱により、「脳にも悪影響を及ぼすのではないか?」と心配される方もいますが、意識がはっきりしており、痙攣がなく、顔色が良好ならば、通常は心配ありません。ただし、意識がもうろうとしていたり、反応が鈍かったり、顔色が悪いなどの症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診することをお勧めします。
子供の熱だけが4日以上続く
子供の発熱が4日以上続く場合、単なる風邪の延長である可能性もありますが、肺炎や中耳炎、川崎病などが原因である可能性も考慮しなければなりません。子供は成長途中で免疫が未熟なため、大人よりも発熱しやすいですが、熱が長期間下がらない場合は、医療機関での診察をお勧めします。そこで、風邪以外の原因がないかを小児科医が判断し、適切な治療を行うことができます。
子供が熱を出した時の過ごし方
発熱時は、できるだけご自宅で休息を取り、活動は控えめにしましょう。体温に応じて、手足が冷えている時は暖かく、末梢が温まっている時は涼しい服装を心がけてください。熱がある間や熱が下がった直後は、体力を消耗しやすいので外出は避けるべきです。体温が38℃前後で、水分補給が十分な場合は、シャワーで短時間体を洗うことが可能です。
発熱時の過ごし方
安静にして過ごすことが重要ですが、横になる必要はありません。外出は避け、体力を温存しましょう。
服装について
手足が冷たい場合は暖かい服装や掛け物をし、身体が温まって汗をかいたら薄着にしてください。汗を吸収する下着を着用し、汗をかいたらこまめに着替えて体を冷やさないようにしましょう。
水分と食事
発熱中や汗をかいた後は、脱水を防ぐために水分(母乳やミルク、麦茶、経口補水液など)をこまめに摂取しましょう。食欲がない場合は無理に食べさせず、食べられるものがあれば食べても大丈夫です。
消化に悪い食べ物は避け、おかゆや消化の良い果物、ゼリーなどを選びましょう。
入浴について
高熱時や嘔吐、下痢がある場合は入浴を控えましょう。熱が38度前後で水分が摂れている時は、短時間のシャワーがお勧めできます。
熱が下がった時の過ごし方
熱が下がっても再び上がる可能性があるため、平熱が1日保てるまではご自宅で静かに過ごすことが望ましいです。解熱後も1~2日は体力回復のため、不要な外出は避けてください。
子供の熱が下がらない時はすぐに受診した方が良い?
熱がなかなか下がらない場合でも、他の症状が見られず、水分をしっかり取れていて睡眠できている状態なら、すぐに医療機関を受診する必要はありません。しかし、以下に挙げるような症状がある場合は、速やかに受診してください。
夜間や休日であっても、以下の症状があったら直ちに医療機関へ
- 生後3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱
- 口や唇が乾燥している
- 繰り返し嘔吐がある
- けいれんがある
- 顔色や唇の色が悪い
- 呼吸が浅く、息苦しそうにしている
- 半日以上尿が出ない
- 呼びかけに反応がなく、ぐったりしている
診療時間中に医師の診察を受けるべき状況
- 突然の高熱が発生した場合
- 咳や嘔吐など、他の症状がある場合
- 熱が3~4日以上続いている場合
- 既に受診したにも関わらず熱が引かない場合
-
以前の受診後に新たな症状(発疹などの)が現れた場合
子供の熱に関するよくある質問
子供の熱が上がりきったサインは?
顔色が赤くなり汗をかくのは、体温が最高点に達した兆候です。熱が体内に留まらないよう、薄めの服装にしたり、部屋の温度を下げたりしましょう。
子供の熱を一晩で下げる方法はある?
高熱時には、太い血管が体表近くを走行している部位(脇の下や足の付け根)頭や背中に保冷剤を置くことが有効です。お子さんが不快に感じる場合は無理強いさせず、快適さを優先させてください。 乳児の場合は、直接冷やさずに衣類や室温で体温を調整しましょう。3ヶ月未満の赤ちゃんには、体温が過度に下がるリスクがあるため、クーリングは慎重に行ってください。